地中海から150キロ。ピレネーのスキーリゾートまで110キロという、フランスの観光地へのアクセスも楽なトゥールーズは、フランスの大都市のひとつです。ここにダンサーで振付家であるジェームス・カルレスが、自身の名を持つダンスカンパニーと学校を設立したのは、1998年のこと。自分のルーツであるアフリカを強く、色濃く漂わせた身体表現と、欧米の洗練されたスタイルをコラボさせた彼独自の作品は、地元トゥールーズをはじめとしたヨーロッパ・アフリカ・アメリカで評価され、数多く上演されています。そんな彼の個性が発揮されているダンス学校サントル・ジェームス・カルレスには、主として2つのコースがあります。誰でも受講可能なプラティック・アマチュールのコースでは、アフリカの様々なダンスをはじめ、カポエラなどの他の民族舞踊のクラスがずらりと並んでいます。ヒップホップをはじめ、これらのクラスはいまフランスで子供たちの習いごととして大人気なんだとか。また、もう1つがプロを目指す人に設けられている、フォルマシオン・プロフェッショネルです。このコースも独自のシステムになっていて、短期から長期までバラエティあふれる学びのプランを選択できます。その中には提携大学で学んで、学位を取得するものも。自分が学びたいものを、自分で自由にプログラムし、講師はその主体性を尊重し、サポートする。そんなオープンなやり方と、エスニックなスタイルに惹かれて、毎年多くの人たちがこの学校の門をたたくのです。卒業生たちの中には、すでに自分のダンスカンパニーやスクールを持っている者も。強い個性をよりみがきあげ、新しいジャンルを打ちたてる。そんな気がいのある人こそふさわしい学びの場が、サントル・ジェームス・カルレスなのです。

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