シドニー、メルボルンに続くオーストラリア第三の都市・ブリズベン。移民を積極的に受け入れてきた歴史を持つこの国際都市を本拠地に、1960年に創立したのがクイーンズランド・バレエ団です。半世紀に渡る歴史を重ね、オーストラリア屈指のバレエ団へと発展しました。芸術監督リー・ツンシンの元、世界的に有名な振付家やデザイナーを迎え、年間100本もの作品を上演しています。クイーンズランド・バレエ団のダンサーは、その卓越した技術と多様なスタイルに対応できる柔軟性に定評があります。次世代のダンサーを育成することはバレエ団の重要な課題のひとつです。トレーニング・プログラムは、大きく3つに分けられます。1つ目は、11歳から16歳までのダンサーを対象にした、ジュニア・プログラム。1クラスの定員が20名と少人数で行われるため、きめ細かい指導が行き渡ります。時にはバレエ団のレッスン・リハーサル見学や、公演に出演するチャンスも。2つ目は、プリ・プロフェッショナル・プログラム。プロのバレエ団に入団する前の1～2年間で技術を磨く、フルタイムのプログラムです。クイーンズランド・バレエ団はもちろん、オーストラリア国内、海外バレエ団での就職を目標とした綿密なトレーニングが行われます。生徒はバレエ団の公演に参加でき、短期間で経験値を上げることができます。最後にこの2つの中間とも言えるのが、シニア・プログラム。2015年に初めての生徒を迎えるこのプログラムは、ケルビン・グローブ・ステイト・カレッジとの提携により、大学への進学も目指せるカリキュラムとなっています。その他、州と提携した小学生向けのプログラムや、サマースクールにも力を入れています。ダンスは身体性、社交性、創造性を豊かにするという理念の元、世界レベルのダンスと地域とを結ぶ中心的存在を担っているのが、クイーンズランド・バレエ団なのです。

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